個人的最強クラスの醤油ラーメン。
ロックンビリースーパーワン(尼崎市)

尼ロック全部入り(1400円)

表面には鶏油が妖しく優しく浮かぶ。

Sのロック(1400円)

ある航空会社のバーゲンセールで、格安で関西に行くチャンスを手にした。なかなか行く機会がない土地なのでいろいろ調べていて一番気になったのが尼崎のロックンビリースーパーワン。神奈川県相模原市〜東京都町田市(移転2回)〜港区赤坂で首都圏No.1醤油ラーメンの名を欲しいままにしたロックンロールワンが兵庫県尼崎市に移転してオープンさせて2年、もはや兵庫県を、いや関西を代表するお店になっている。
 訪問したのは平成28年10月8日20時過ぎ。とある航空会社(ここは安い代わりに遅延率が半端ないことを後になって知った)の出発が55分遅れたため、神戸空港〜三宮〜尼崎〜塚口〜ロックンビリーS1までの行程は全て小走り、階段は1段飛ばしという急ぎ足で向かうことになった。何とか到着すると、階段には数組の待ち客が。最後尾に並んで待っていると、女性の店員さんが「何名様ですか?」と。そして、私たちの後ろに並んでいた後客(実は駐車場の関係でこちらが先客だった)1組で売り切れ確定。ビリケンの手に「Closed」・・・ラッキーだった。

 15分ぐらい待った後に店内へ。店内でも椅子に座って待つ。店主島崎氏の迫力ある湯切りに見とれているうちに席に案内された。少し緊張しながら尼ロックの全部載せ(1400円)と、Sのロックの全部載せ(1400円)をオーダー。
店主氏の真正面ではなく、真横から調理の様子をつぶさに見ることができた。元ダレと鶏油を入れた後に、スープを注ぎ、もう一回タレと鶏油を入れ、豪快に湯切りをされた麺を馴染ませた後にトッピングを載せている。一緒に行った家内はトリ臭いのが大の苦手なのでちょっとビビったらしい。
芸術品のような美しさのラーメン、尼ロック全部載せとSのロックの全部載せが店主ご本人から手渡された。この時点で間に合ったこと、本当に行きたかった店にようやく行けたこと、店主ご当人を目の当たりにしていたので本当は一杯一杯だった。
 
 
主にいただいた尼ロック全部乗せは醤油ラーメン。比内地鶏のスープに醤油ダレ、というシンプルな構成のはずなのだが、キレがすごい。そのスープを受け止めるのが小麦の味がしっかりするしなやかな茹で上がりの麺。普通の麺よりも少し長めな気がしたけど、気のせいだろうか。具材はロースのチャーシューと鶏胸肉の低温調理チャーシュー、穂先メンマ、味玉、白ネギと青ネギ。どの具材も旨いのだけれど、本当にこのラーメン、麺とスープだけでいいんじゃない??というぐらい完成度の高さを感じた。スープの切れ味とラーメンらしさを決定づけているだろうと思われたのは鶏油。最初一瞬だけ脂っぽさを感じたものの、そのあとはスープ、麺と見事になじんでいった。満足の完食。
 Sのロック全部乗せも素晴らしい一品で、ほのかに香るゆずの香りが楽しい。こちらは食感と香りのアクセントに紫玉ねぎなども乗っている。尼ロック全部乗せと食べ比べてみたが、個人的には尼ロックの方をもう一度食べてみたいと思った。
 
 
半ば恍惚としながら完食してしまったわけだが、最後から2番目に入ったにもかかわらずお店を出たのは最後。会計前に店主氏に「ご馳走様でした。本当においしかったです」とあいさつすると、リーゼントヘアーのロックな店主氏の顔がはにかみ、「あ、どうもー。有難うございましたー」と返事をしてくださった。
町田時代、赤坂時代と、店内のマナーにはかなり厳しい方だと聞いていたが、尼崎に移ってきてから少し変わったのかもしれない。店内でも待っている間いろいろしゃべっている人もいたぐらいである。(自分たちも実はそうだったのだが)

 鹿児島から尼崎。めったに行く機会はないけれども、ぜひとも再訪したいと思わされた。その日の帰りに買ったラーメン雑誌では兵庫のNo.1ラーメン屋として評価されていた。昼も夜も大行列になるのだろう。そういった意味では、夜の営業ほぼラストに滑り込めたことはラッキーだった。
ご馳走様でした。・・・限定も食べればよかったかな。


ビリケンがお出迎え。

メニュー




ロックンビリースーパーワン
兵庫県尼崎市南塚口町3-29-13


[火・水・木・金・土]
11:00〜14:00
18:00〜21:00
[日・祝]
11:00〜15:00 スープ売り切れ終了。