5年半ぶりに枕崎市の老舗、国道沿いにあるあじひろを訪問した。開店時間の11時のちょっと前に到着するとシャッターは半開き。高齢の店主に本日は営業される旨を確認し車内で待機。営業開始時間を少しだけ過ぎて店主がわざわざ呼びに来て下さった。
5年半ぶりの入店。ドアを開け入店すると自動音声で「いらっしゃいませ」と出迎えてくれたのも、懐かしさを感じる店内(杯って右側がテーブル席、真中が座敷席、左側が厨房に面したカウンター)も自分の記憶通りだった。ただ、以前掲げられていた「ご当地ラーメン」かつおラーメンの幟はなくなっていたしメニューからも消えていた。
最初はテーブル席に座ろうとしたのだけれどもこちらの方が涼しいから、とカウンター席を案内してくれた。
今回は二人ともラーメン(750円)をお願い。先に薄くスライスされた大根の漬物を持って来て頂いた。ラーメンが到着するまでそれには手を付けずにラーメンの出来上がりを待つ。途中で奥様が食材の買い出しから戻ってこられて仕込みの手伝いを始められた。
10分ほどしてラーメンが提供された。
出てきたラーメンの盛り付けは記憶通り、(150円値上がりしたからかチャーシューは一枚多い)だけれど味わいは自分の記憶よりもずっと旨かった。
薄めにとられた豚骨出汁に恐らく淡口醤油主体のタレと、調味料類を合わせていてかなり澄んだ色のスープ。丼のラーメンあじひろの文字がしっかりわかるぐらい半透明。調味加減も丁度良かった。具材は適度に味の染みたチャーシュー3枚と茹でモヤシ、万能ねぎ。脂の浮きは少なめ。麺は地元食品メーカーのものでしっかり茹で。柔らかく感じるかもしれないけどこのスープにはこの茹で方しかないかな、と思うぐらいの塩梅。もちもちだしスープとの絡みも上々。途中で卓上にあった胡椒を掛けてみると良い感じで化けてくれた。食べている途中でご主人がカウンターの私たちの隣で新聞を読み始めたのもツボ。この緩さが堪らなく好き。
枕崎でも鹿児島でももうこのタイプのラーメンを出す店は少ないだろう。調べてみると創業もう50年超。恐らく当代限りだろうし、ご主人もご高齢。出来るだけ長く続けて頂きたいし早いうちにまた必ずお邪魔します。ご馳走様でした。
店舗名 | ラーメン専門あじひろ |
住所 | 鹿児島県枕崎市松之尾町164 |
TEL | 0993723432 |
営業時間 | 11:00~18:00 |
定休日 | 不定休 |