小学校高学年の時に近隣に住んでいた、ということもあり、出前等で頂いたことがあった薩摩川内市の大黒ラーメン。今年の12月をもって41年の店の歴史に幕を下ろす、ということでどうしても行きたかった。今年の8月は盆休みで、11月初旬は第二日曜休業（実際、やっていたのかどうか不明）で訪問することがかなわなかった。今回は前日に「明日やっていますか？」と電話で確認してからの訪問。
開店直後を狙うつもりだったのだがなんだかんだで11時前に入店。以前訪問（7，8年前に訪問した記憶があったのだが実際の訪問は2005年だった。よって14年ぶり）したことがあるので見覚えのあった、店主の娘さんがネギを刻みながらいらっしゃい、と出迎えてくれた。カウンターの隅に座り、ラーメンと味噌ラーメン、そして焼きそばを注文。個人的には焼きそばがとても旨かった記憶があったのだ。この注文にはさすがに娘さんも少し怪訝な表情で、焼き飯じゃなくって焼きそばですか？と聞き返してきた。ええ、焼きそばをとお願いし、水と一緒に提供された漬物を頂きながら待つ。漬物には醤油がかけられていた。地元（薩摩川内市）のマルニ醤油（醤油さしから類推）のものかな。かなり甘い。そうこうしているうちに客がどんどん入ってきだした。女店主が登場し、ラーメンなどを仕上げ始める。ラーメン丼にはあらかじめ元ダレが仕込んである。味噌ラーメン、焼きそばの製作工程は見ることができなかった。
ラーメンはこの地方のオーソドックスなもの。具材は厚切りの豚バラチャーシュー、モヤシ、ネギとシンプル。割とライトな調味のチャーシューはスープに浸すと脂身がとろけて旨い。赤身の部分もしっかり柔らかい。麺は思っていたよりはしっかりしているが柔らかめの茹で上がり。スープは少し干し椎茸？の風味も感じるもの。あっさりしていて飲みやすいもの。香味野菜も少し入っているかな、という印象を受けた。
キャベツやニンジン、モヤシ、細切りのチャーシューなど具沢山。味噌だれはかなり甘く濃いめ。あらかじめ胡椒が利かせてあったのか、後半はかなりスパイシーな印象。
このメニュー、様々な人に大黒ラーメンの焼きそばは旨い、と力説していたのだが、よく考えると私自身が食べたのは30数年ぶり。ただ舌の記憶はしっかりしていたのか、やはりこの焼きそばは本当に旨かった。決してソースが主張しすぎていない、色々な具材の旨味も同時に感じられるものだった。普段は絶対にしないラーメンと焼きそばの食べ合わせだったが、双方のボリュームが程々、ということもあり完食することができた。食べ終わるころには店内にはさらに客が増えてきていた。娘さんは出前にも出かけたりしていた。
12月末までにもう一度行く事は叶わないだろう。でも最後に訪問することができて良かった。41年間、本当にお疲れ様でした。ご馳走様でした。
| 店舗名 | 大黒ラーメン |
| 住所 | 鹿児島県薩摩川内市隈之城町2081-4 |
| 電話番号 | 0996-23-1763 |
| 営業時間 | 10:00～15:00 |
| 定休日 | 不明 火曜 第二・第四日曜 |
（令和元年12月末をもって閉業）
