以前よりその存在は確認していたがずっと訪問できていない店、というのがある。今回訪問したのは鹿児島市の繁華街、天神ぴらもーる内にある「じゅうべえラーメン」。2000年12月刊行の斯文堂出版発行の「ラーメン!怒涛の129杯!」に掲載されているので21年以上は経過していることになる。おそらくは30年は年続けておられるのではないか。
昔はねぎラーメンが入っていた場所だよ、と家内が教えてくれた。今会期になっていたのはこちらの味噌ラーメン。かつて鹿児島県のあちらこちらで展開していた「和田屋ラーメン」でメインスタッフだった方が切り盛りしているのだそうだ。
夕方17時前、店内に入るとカウンターでビールを楽しんでいるお婆様(羨ましかった)。私と妻はカウンター席の端っこに座り豚骨らーめんと味噌らーめん(ともに850円)をお願いした。
座席のある部分は昔の雑誌があったりそれなりにカオス感があった。しかし厨房部分は時を重ねているがしっかりと綺麗に磨き上げられている。卓上の壺漬けを取り分けしばらく待っているとらーめんが提供された。ご店主は足が悪いらしく、カウンター越しにらーめんを手渡す際、リハビリでやっているのよと笑いながら渡してくださった。
私の注文した豚骨らーめんがこちら。ほかに醤油ラーメンだとか塩ラーメンもあるのだがそちらの方が値段が安い。おそらくはチャーシューの量の差なのではないだろうか。
具材は比較的厚切りのチャーシュー(調味は軽め)5枚、ゆでもやし、ネギ、気持ち入っている揚げネギ。表面には香味油がしっかり浮かんでいる。湯気の立ちが少ないので不用意にすするとやけどをするぐらい提供温度は高い。もっちりした歯ごたえの麺は決して伸びているわけではなく好ましい茹で加減だった。スープは恐らく豚骨と鶏ガラ。タレの利きは穏やか。
家内が頼んだ味噌らーめん。味噌ラーメンのほうは野菜とひき肉等を炒め煮してから盛り付けるスタイル。なるほど確かに修業先の味噌ラーメンを想起させるルックスだった。(ただし修業先では木耳のトッピングはあったけれどもこちらではなかった)濃さそうな見た目に反しこちらも味わいは穏やか。提供温度はこちらも極めて高め。
こちらで嬉しくなるのがこのサービス。
刻みニンニクである。嬉しくなってどんどん入れてしまった。
観光客慣れしているのだろうか、とても丁寧な言葉遣いのご店主、もう80歳は超えていらっしゃる。くれぐれも足をお大事にして、これからも永くお店を続けて頂きたい。
ご馳走様でした。またお邪魔します。
和田屋修業のお店、まだまだ未訪問店あり。楽しみです。
店舗名 | じゅうべえラーメン |
住所 | 鹿児島県鹿児島市東千石町8-23 |
TEL | 099-227-0689 |
営業時間 | 11:30~20:00 |
定休日 | 不定休 |